炭疽菌

炭疽菌が郵便で届けられる被害が米国で起きているらしい。

報道機関を中心として不信な郵便物が届いて、その中には白い粉が入っていて、それから炭疽菌に感染するって話。感染者だけではなく死者も出ている。全く関係ない白い粉入りの郵便を、報道を面白がって送っている人が日本にもいるらしい。

あの米国テロ事件の影響がここにも出ている。テロ、報復、そしてまたテロが起こる。ふと思い出すのが、「地下鉄サリン事件」日常使っている地下鉄にサリンがまかれる、多くの人が死亡し、まだ何人もの人がPTSDで苦しんでいるらしい。

生物テロが遠い話じゃない事を目の当たりにさせられた事件。あの事件から冤罪問題や宗教問題も大きく取り立たされたけど、テロの問題はそれほど大きくとりあげられなかったような記憶。自分が吸い込む可能性もあるのに、自分でサリンをまいた信者。自分が確実に死ぬ事は解っているのに、飛行機を操縦した信者。

結局気に入らない物を力で排除しようっていう、喧嘩と同じじゃないかって気がする。その力が大きいだけ。それとも大きい力を持っているから使ってみたいって気持ちもあるのだろうか。はじめてしまってもいつの頃からか何ではじめたのか解らないけど、止めるよりも楽だからやろうかって。そんな長く続く戦争が、もう始まっているのかもしれない。

好んで死にたがる人はいないと思うんだけどね。なるべくなら死ぬ可能性の低い所に自分を置いておきたい。でも、軍備って身を守るのと同時に相手を攻撃するためにあるのだろうから。引き金を引くだけでその人の二十以上を無にする事ができる。するだけじゃなくてされるかもしれない。自衛隊員に私の知り合いはいないけど、いたとしたらどんな気持ちでいられるだろうか。米軍に友人がいるとしたら。何よりあのビルの中にいたとしたら、どんな気持ちになるのだろうか。冷静で何かいられずに報復攻撃に賛成するかもしれない、自分がここにいる、その自分を見つける事もまた怖い。起こり得ない事を過程してしまいたくなるくらいの、非常事態が今起きている。

報道からの情報を閉ざし、時々私は空を見上げる。