考えを聴く

一緒に考えることなんてできない。相手の考え方を聴き、自分の考えを伝えるだけ。そうすることでお互いに影響を与えあうことができるのならば、それは一緒に考えることになるのかもしれない。だけど、どこまでいっても同じ人じゃないのだから、一緒に考えようなんて自分の力を過信するような言葉だけは吐けない。手伝うことができる範囲、自分の力でなんとかしなければいけない範囲。誰かに替わってもらえることもあれば、絶対に替わってもらえないことだってある。自分の責任で続けなければいけないこと。そうであってさえも、自分の考えと相手の考えをわけることは出来ないと思う。影響を受けて考えたものが相手の考えとしてしまったら、人と話すことすらできないし、作品に触れることすらできない、自分の考えでもあり、相手の考えでもある。それを意識したうえで、自分の言葉をみつけていく。最初は先人の道標にしたがい、歩いていても、その中で方法を本質を学ぶことができれば、先に繋がって行く。何ごとにも通じることなんじゃないだろうか。ある範囲ではできても別な範囲では出来ないこと。できないと投げてしまうか、そこからまた考えはじめるか。今の状態が説明できれば、ことに繋がる。訊けることは、考える方向がみえる。