職人の技

職人の技。普段の生活では、殆ど目にする機会の無いもの。例え目に出来たとしても、実際に自分で試すことは出来ないもの。本当に自分の身につくのは、こうして自分の、身体や頭や時間を使った事のみ。伝聞知識のレヴェルでただ知っている事も、実際に試すことによって感覚として身について来る。外見だけしか無かった言葉がこうして一つ一つ、肉を持ち、背骨が走って来る。裏打ちされた、知識は強い。机の上だけでは学べない事は、机の上じゃなければ学べない事と同じくらい多い。どちらが大切と言うのではなく、どちらも大切。思っても、行動し表に出なければ、自分にとっては大きな違いかもしれないけど、相手にとっては、思わない事との差は小さい。思っていれば、行動のどこかしら違って来るもの、でも、違って来たのだったら、表には出ている。微妙な変化に気づく人は、居る。何も生まない、何も弾かない。どこにも行かない、どこからも来ない。あらゆる欲望がどうでも良くなる事がある、って言うよりも目の前のそれにかまける事が、刹那の自分の最大の欲望になっているって言う方がしっくりくる様な感覚。出来事のあまりにも多かった8月も今日でようやくお仕舞い。自分が良くこれらに耐える事が出来たなって感心する。どんな事も終ってしまえば、思いで話。喉もと過ぎれば熱さも忘れるとは良く言ったもの。現在進行形が一番楽しく、だけど、いやだからこそ殺人的に辛い。理不尽な話に腹を立て、諦めに似た感情に押し殺され、同じ逆鱗の二回目も訪れる。押え切れないものと、押えられないもの、押えてはいけないもの。流れると表現してしまうと、巧みの技が無いと流されてしまう、川下りを思い出す。外面からの傷は、ヘルメットや、ウェットスーツなんかで防ぎ切れる、致命傷になるのは、もっと別なもの。エネルギィを分けてもらっても、結局は自分の力で防がねばならないもの。エネルギィ補給。素直さが注ぎ口。キャップを開けるのは、ちょっとした勇気。