村上春樹『スプートニクの恋人』

スプートニクの恋人

スプートニクの恋人

ゲーム「ONE」のプレイをした後にこの本を読んだ事が妙に暗示的な気がする。大好きな作家の文庫になるまでは買わないかもしれないと思いつつ、ハードカヴァでも読みたいと思い始めた一作。こちらの世界とあちらの世界。その間に違いなんて無い、現実の話。ただ行き来するには扉を開けなければいけないと言うだけ。扉は色々な場所にあらゆる形で存在する。いくつかの扉はこちらを引きずり込むくらいの力をも持っている。絆の力、世界で起こる奇跡を司るもの、どこまでもそれを求める独りを知る人達。はじまりとおわりは常にメビウスの輪