人の命

人の命が失われる。何事にも変えられない、何よりも大切な命が失われる。その人の生きて紬続けてきた物語がその瞬間に終焉を迎える。エピローグもない、ある瞬間切られる。

天災で、事故で、事件で、自らの手で、病で、老衰で、原因不明で。亡くなる命。

今回の台風でも亡くなった人がいるらしい、私の直接の周りではないが、その亡くなった人の周りには誰かがいるんだし、その人自身も自身の物語を紡いでいたのだろう。それが、失われる。マスメディアのニュースに触れていると、単なる数として表現される命だけど、数だけで測る事はできない。多くの人が亡くなろうと、たった一人の人が亡くなろうと、失われた命は戻ってこないのだし、その命の重さはあまりにも重い。名前を持ち、日々生活をし、色々な事を考えて、自らの地図を自らの足で歩んでいる人。「死亡者」の中の一人一人にはその人の物語がある、それが失われた災害。

自らから遠くなればなるほど、事件や事故もどんどんと危機感も現実感も薄くなっていく。常に隣にあるように、それこそこんな事ばかりを考えてる生活は出来ないけど、与えられた数字から冷静に自然になによりも自由に発想する事だけは心がけていたい。目に見える物からそれだけでは無いことを、そこにある意志を推察し、自らの意識を含めていく。

最近TVは二カ国語放送に切り替えてBGM代わりに時々流していだけ、そんなTVを台風情報にチャンネルを合わせて観ながら、あれこれと考える。