栗本薫『グイン・サーガ』(69)

修羅―グイン・サーガ(69) (ハヤカワ文庫JA)

修羅―グイン・サーガ(69) (ハヤカワ文庫JA)

こういう要素まで持ち得るのが「グイン・サーガ」長くなればなる程物語に描かれているものの大きさにひきずりこまれる。自らの全存在をかけて守りたい愛したいと思う事、その人の悪い所も足りない所も認めた上で、守りたいと思い、自分にはその力がある事を知っている。法に反する行為では無いだからこそ守っている方としても辛いものがある。正義だとか悪だとかは考えず、ただ自分の気持ちを信じて動く。紙一重。時の流れを止める事は出来ない。そんなもの。歴史の妙。