人と人

人は人と付き合っている。人は人と接している。

その人は記号でもなく、肩書きでもなく、仕事でもなく、性別でもなく、体型でもない。それらを含めて、それらからはじまることはあるのかもしれないけど、その先に一歩二歩と踏み込んでいって、自分って物の中にある全てをもって、相手と心を込めた言葉を交わすって時間。自分を丸ごと受け止めて欲しいと思い、受け止めてもらえると思うから言葉が出せる、こいつを受け止めたいと受け止められると思うから、こっちにもどってくると連絡をとろうとする。今精一杯やっていることが伝わってくるから、今まで積み上げてきた物が届くから、私のそれを伝えたいと思う。

言葉にすると何でもないのかもしれないけど、そんな心になれる時間ってなかなかないからね。何なんだろう、この感覚はって、ただただ楽しいんだよ。なかなか周りには理解されない楽しさかもしれないし、理解されにくい楽しさだとは思うけど、言葉を交わすことが人と人がぶつかり合っているようで、だからこそその瞬間の自分が自分のもてる全てで言葉を探していることに気がついて。頭の中がものすごいスピードで回転しているようで。恍惚感とでも表現するのだろうか。

人と人を比べることなんて出来ない、その人が持っている物って殆どが付属物にすぎないのだからね。そこにあるものを通じてその人が何を思い何を感じ何を生み出そうとしているか。自分だけが正しいのではなく、相手だけが正しいのではなく、今の時点での正しさ、今自分が何処にいるのかを確認できるようなそんな時間。自分の中の目標を記した地図に現在地を書き込むような、今がわかるからこそ、どっちに向かって歩いていけばいいかもわかってくる。そんな時間。

多分こんな感じで時々そして長く会い続けるんだろうなって人。途中たとえ1会えない時間があってもその時全く連絡を取り合ってなくても、ふっとそのブランクなんて無くなるようなそんな時間。こういう人が私にいるってことはとてもとても幸せなことなのだと思う。