Daivid Handler『猫と針金』

猫と針金 (講談社文庫)

猫と針金 (講談社文庫)

お喋りの面白さ。その場で言葉を選ぶ事には、とても大きな背景がある。言葉を交わすってのはその人の積み重ねてきた、個性とも言い換えられる背景を交えることなのかもしれない。言葉に知性を感じる。どこが面白いのかと問われれば、自分の背景を刺激されるあの言葉にならない、心地。言葉で触れられる心。会話がスマートでシャープで新しい。多くを得て、多くを失う。何のためにと考える暇もなく、年齢を重ねる。