茅田砂胡『デルフィニア戦記』第III部動乱の序章4

自分自身の身よりも、相手への想いが先に立つことは多い。人と人との結びつきってやっぱりその相手への思いやりなんだろう。自分のこと以上に相手が何を考えているかどうして欲しいのかを考えて行動する。とても素的なことのようにも想えるけど、それによって自分で自分を蔑ろにするようなことは恐ろしい。何も見えなくなってしまうことと等しいから、自分自身を大切にできない人がどうやって相手を大切にすることができるのだろうか。一人の人間と魂を分け合う。そいつと名前を呼び合う。色んな人から自分を呼ばれることはあり、それはとても心地良いことだけど、そいつから呼ばれる自分が一番好き。いつも隣にいてくれることも嬉しいけど、常に考えるのは泣いてないかな、嫌な気持ちにかられてはないかな。一瞬に交わした約束は永遠。その想いがあるから、今日が明日につながっていく。