榎木洋子『影の王国』(5)

いやぁ、この物語ここまで進むと最初とは全くもって別物だね、読んでて全然怖くないのだから……当初はホラー小説というつもりで作者は書き出したと言っていた様な気がするが、いつの間にかファンタジィ小説になっている。まぁジャンルってものにも意味は薄いのかもしれないけどね、面白いものは面白い。 月に存在する世界。そこで生きる様々な生き物達。この地球と似たような文化を持ってはいるのだけど、どこと無く異世界の香が漂う世界。その世界で事件に巻き込まれつつも旅立ちを決める主人公月王にまつわる大きな謎……ファンタジィの醍醐味だ