村山由佳『BAD KIDS』

BAD KIDS バッド キッズ (集英社文庫)

BAD KIDS バッド キッズ (集英社文庫)

前作を読んで、他の作品も読んでみたいと思い、次の作品に手を広げる。一人の作家を好きになりはまって行くパターン。詩の様な言葉の驚かされる飛躍は、少ないけど、情景はどんどんと内に外に広がって行く。一つ一つの言葉のつながりがとっても心に優しい。その優しい言葉で、切り割くようにリアルを感じてしまう。作中から音が、温度が、匂いがする。自らの意志とそれを越えるような大きなもの。理由の無い終らない感情。もっと前に読んでいたらどんな気持ちで読めたのだろうか? 知らなかったのが惜しい。