米澤穂信『氷菓』

氷菓 (角川文庫)

氷菓 (角川文庫)

高校時代の事を思い出しながら高校が舞台になっている物語を読みます。今までのすべての時間が今の私を創りあげてくれているのでしょうけど、その中での高校生活は自分の中でも占める範囲が広い時間。今から思い返せば幼い時間ではあるけど、あの当時はあの当時で精一杯の選択を日々繰り返していた。当時の日記なんかを読み返すととても懐かしく可愛い。その私が高校生活を送った時代よりも、もっと昔に高校生活を送った人もいて、そして今日も高校生活を送っている人がいる、社会的背景の中で自分と友達とそれ以外の多くの人たちと、すれ違い混じり合って新しい何かを創りあげていく。年齢をへたとしても、考え方は変わらない、何年経ってもあのころはって思い出せる時間がある。胸を張って言える。これからも同じ時代を過ごす人はいるのだろう。その時何を感じるのだろう。