氷室冴子『海がきこえるII』アイがあるから

海がきこえる〈2〉アイがあるから (徳間文庫)

海がきこえる〈2〉アイがあるから (徳間文庫)

高校時代・大学時代。今とは全く違う場所にいて、その地で思い出を作った。人生を変えてしまうほどの出来事もあったし、今思い返せばそうなのだけど、当時はそんなポイントにいるとは思わないこともやっぱりあった。感情に名前を付けるのは難しい。いまいち落ち着かないでも、確かにある想いに名前を付けることは。名前を付けることで気持ちがそこで固まってしまいそうで、そうやって固めることもまた楽しそうで。ここからはじまるって思えた瞬間。一瞬の光。