計算できないことが多い楽しさ。

東京って来るまでは、大都会どこへ行っても人だらけのイメージを持っていました。でもそれも東京の1つの面だとしても、他にも数多くの面を持つ街なんです。感じてみれば当たり前なのかもしれませんけどね、これだけ多くの人がいるってことは、その一人一人に人生があるんです。私への関係が直接と間接の違いはあるのでしょうが、多くの人が集まって一つの場所に住みはじめると街になります。

どこかで歩いたことのあるような商店街を歩いて、寮から最寄り駅まで通っています。道の途中に神社や公園があったり、商店街の中には、肉屋、魚屋、八百屋と言った定番の昔からあるような定番の店や、コンビニエンスストアと言った新しい街の顔のような店もあります。人が歩き、日常が流れているのが、何か嬉しいんです。鳥取の住んでいた町にはこういう懐かしい香のする商店街はありませんでした。新しく生まれた町も歩くのは面白いですし、変化し続ける町も大好きですが、こういうどこか奥をくすぐってくれるような町は嬉しさがあります。幻想なのかもしれないけど、線を引くのは私です。

今日はその商店街の入り口にある肉屋さんで、揚げたてのコロッケを買って食べました。 思いっきり行儀悪く食べる嬉しさあります。陳列棚に並んでなかったので、揚げたてが食べられたのがさらに美味しさがましました。店のおばちゃんにお願いして、奥の方であがっているのを見る瞬間って嬉しいです。幼い日の自分をふっと思い出しました。父と一緒に散歩していました。夕方でした。散歩の途中でコロッケを買ってもらって食べたんです。美味しかったなぁ。あれがはじめての歩きながら食べたコロッケです。今日食べたのもそれと同じ位美味しく食べました。

生きてきただけの時間があって、それだけの経験を積み、多くのことを学んできました。楽しいこと辛いこと、いろいろって言葉で片付けてしまえばそれまでですが、それでも私は今生きています。そしてこれからも楽しいことを作っていきます。