カメラ映像

カメラで映像をとらえる。今そこにある情景を一面から切り取る作業。両の目で見ている時、人は見たい物を見たいように見る。今目の前に見えているものだけではない、実際見えないものまで幻覚としてとらえ、視界の全ては見えている世界。まぁ言葉として見えている世界を視界と名付けるんだけどね。それに対して映像は、誰かの目を通して見た世界。それも一面だけの世界。一面のメリット、その周りとその後ろに何があるかを想像させることが出来る。見えないものを見させる映像。心に訴える映像。ただ、でも、これはかなり理想。映画を見ていて、街の姿が想像できるような作品は好き。一面だけだと、二人の視界を描くのは出来ない。お互いが見ているものを順につなげるか、引いて二人がいる世界の広さと狭さを見せるか。コンテの段階でどこまで作られているのか? 作り方はそれぞれなのだろう。刻一刻変化する世界を十数台のカメラでとらえて、編集する。つないで一つの作品とする。最初から撮りたい絵を思い描いていて、一台のカメラを使う。撮りたい場面を撮りたい順番に撮っていく。ディジタル技術が一役買う。まぁ、ただ。どっちが良いとか悪いとかじゃなくて。大切なのは感情。何が面白いかって以前に面白いものは面白い。