晴天の霹靂

晴天の霹靂寝耳に水これを傍若無人と言わずして、この言葉を使う場所が無いと言うくらいの振る舞いであり、事件。約二ヶ月の出来事が水泡に帰すとまでは行かないが、それに限りなく近づく大事件。ただでさえ、居場所としては落ち着かない針の筵のような所が益々、その気が強くなる可能性を秘めはじめた。研究するにせよ、勉強するにせよ、一人でやっているようで、どこかに所属し、環境の中で生きそして頭を動かしている。自分でコツコツとそれを作り上げていたのに……それを奪われたようで。人つてに聴くしかなかった様々な話が、やけに生々しく色づいて見えてくる。伝聞と実感が限りなく接近する。ぼんやりと考えてきた事がいつか現実になりそうで、嵐を呼びそうで、とってもとっても怖い。もしも起こってしまったら、俺も居られない。実際今あそこに居る時間はかなり割り切って、魂を削っている。どうしようもなくなると、散歩に出かけたり、計算機を弄ってみたり、部屋に環境を整えたいと思うのも、それの延長線上にあるのかもしれない。一日中黙りこくって、延々と作業をこなすってのは、出来るかもしれないけど、したくない。昔の自分を見てしまうようで、自分自身がへしゃげてしまう事だけはしたくない。何の関係も無い馬鹿話の中にこそ、俺にとっては深い関係がある。それが出来なくなる状況がもし来たら……別のルートから俺は自分の道を目指すよ。どんな傍若無人な態度でも、どんな組織に居ようとも、心を縛る事は出来ないのだから。しばらくは、流れる水。