森博嗣『幻惑の死と使途』+『夏のレプリカ』

幻惑の死と使途 (講談社文庫)

幻惑の死と使途 (講談社文庫)

夏のレプリカ (講談社文庫)

夏のレプリカ (講談社文庫)

もともとは本は二冊あり、もちろんタイトルもそれぞれの本が持っています。ですが、この2つの作品は時間が非常に近い位置で同じ人を交えて起きたので、こういう読み方が出来ました。ですが、日常ってどちらかと言うとこんな感じなのかもしれませんね。ある断面にタイトルを付ければ物語にはなりますが、誰もが色んな面をもち物事をとらえているので、複数の物語に自然な形で参加しています。
問題を発見して、その問題を解決するには、そうやって自分が属しており、そしてまたその問題が属している物語を把握することが必要なんでしょうね。いったん引いて、どこにあるのか、何をするべきなのかまで。考えるものと、方向性が決まればあとは自然になっていきます。よくやるのは、考える順番をつけていくこと。それすらも出来ないと、別な物語なのに、物語同士が仲良くなりすぎてしまって、静かな混乱に陥ることもありますから。それすらも楽しいと想うとそれは随筆なのかなぁ〜。