森博嗣『議論の余地しかない』

議論の余地しかない

議論の余地しかない

文章だと詩的な表現が多く、それぞれの言葉たちが自律したがっているように感じます。こうして写真にすることで、視点がより明確に伝わってくる気がします。それらにこうして形を与えると互いが互いを離さなくなるんです。
人の視点を知ることが自分の視点を客観視する手助けになってくれます。視ている世界はどこにでもあるのですね。それを何を使ってどう切り取るか? それこそが人間の思考なのでしょう。何事にも代え難い存在であり、まだ記録するすべを持たないものです。自分が視ている世界を改めて思い出します。
森博嗣の作品は、作品内に散りばめられたマイルストーンが心地よくて読んでいます。これはそれだけを集めたような贅沢な一冊ですね。