一人で過ごす

誰にも会わずに一人で過ごしました。町内をぶらぶらとコートを着て散歩していました。かなり長い間住んでいる町なんだけど、今日歩いた道は知らない道、いつもとは一本違った路地を歩くだけで全く違う生活が見えてくる。こんな一日もいい。今一番一緒に居たい人がいて、その人とのスケジュールが合わないのならば、一人で過ごす事を選びました。友達と遊びたいのならばそんな日もありそんな気持ちになる日もある。でも、今日はいけない、誰にあっても。日にちに特別な意味を持たせるのはとってもロマンティックなことだとは思うけど……何だろうか、マスメディアに踊らされているのだろうか。状況に踊っているのだろうか。こうして一人で過ごした事を延々と言葉にしているってのが何かね。別にいいじゃんって気持ちもあるけど、でもやっぱりだから、そう。伝えたいことは伝えた。言葉の可能性。もしかしたらを考えて可能性にかけて、明日の空の情報をチェックして。友達に連絡をとるではなく、届いた手紙の返事をしたためたり、たった一人のその人を思い描いたり。こういう寂しさって嫌じゃない。研究室で計算機を動かしながら実験をしていた去年よりは、心の中のゆとりと自由がある今年は全然幸せ。想いたい人がいる、隣にはいないけど同じ時代に生きている、同じ世界を感じている。サンタクロースがやってくる夜。信じているもの、信じていること。