言葉を交わす

同じペースで言葉を交わす人もいる。もっと近くに住んでいる人だっている。だけど、心を動かされる相手ってのはなかなか居ない、時間でも距離でもない、発せられた言葉の、乗せられた気持ちの成せる技。今がその時なんだろうと気が付くことすらない、過ぎてしまって、既に起きたとき、あのときのそれがキッカケと名づけることが出来る。自分の方が大きくなりすぎていることに気が付くとき、相手の方が大きくなりすぎていることに気が付くとき、下手なテクニックを労するのは愚作に終わるだろう、目に見えている。経験に裏打ちされた技も、伝聞と昇華で自らのものにしたものも、意味は無い、美しくない。最終的には、自分の素直なそれ。それを引き出した瞬間。それを引き出したいと思った瞬間。押せ押せではなく、思いやり。そして、相手に対して自分を伝える。辛い道を選ぶことが自然になってしまう寂しさ。その選択のもつ意味。