茅田砂胡『伝説の終焉』

いよいよ物語も佳境、様々なエピソードが終焉を迎える。シェラ。俺の頭の中ではどうしても美形の少女のイメージが強いキャラクタ。登場した辺りからお気に入りのキャラクタの一人。シェラがこの巻で大きく成長した。今まで身の奥に染みこまされたものを振りほどいて、1歩1歩歩く事に目覚めた「月」としての存在。彼女(彼かも)の緊迫シーンは読んでいて、息が止まりそうに心苦しくなってしまった。成長する上で越えなければいけない壁を彼女は越えたのだ。そしてこの巻でその変わり者ぶりをいかんなくはっきしてくれたリィの幼友達ルゥ。いよいよシリーズの終わりを意識させられる。