北方謙三『さらば、荒野』

さらば、荒野 (角川文庫 (6022))

さらば、荒野 (角川文庫 (6022))

この作者はまたとても特徴的な文章を書く。三島を読んだ後だからなのかも知れないが、一文々々がとても短く、とてもシンプルに感じてしまう。事実関係だけを簡潔な文章でシンプルに書くこれがハードボイルドと言われるジャンルの特徴なのだろうか、初めて読むジャンルだけに何とも言えない。文章を読んだ瞬間の戸惑いは、初めて読む作家特有のもの。この作品舞台がキャラクタがとっても好き。小さな地方都市に在る高級クラブバー「BloodyDoll」を中心に置いた物語。そしてなん言っても登場する男達が一癖も二癖もあってカッコイイ! アルコール度数の高い酒をクイッと一杯呑みたくなる。追いかけて見ようか、このシリーズを……