はやみねかおる『踊る夜光怪人』

踊る夜光怪人 名探偵夢水清志郎事件ノート (講談社青い鳥文庫)

踊る夜光怪人 名探偵夢水清志郎事件ノート (講談社青い鳥文庫)

最初のとても高いハードルを軽々と越える人がいる。越えられるかどうか不安になり、挑戦することに対する得られるものと失うものを一生懸命想像し、頭の中で何十パターンもシミュレーションしているうちに流れていく時間。そんな悩んでいる時間すら簡単に越えてしまう事を見せつけられると、脱力してしまう。今から思い返すと何でそんなことに悩んでいるのかなぁって思うことであるし、悩んでない人からすれば思いっきり小さなことなんだけど、そのまっただ中にいるとその問題が世界の全て。喉元過ぎれば熱さを忘れるではね。痛み切なさを知っているから、優しさや温かさを知ることができる。