安井健太郎『ラグナロク』黒き獣ラグナロク―黒き獣 (角川スニーカー文庫)作者: 安井健太郎,TASA出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1998/06メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 13回この商品を含むブログ (24件) を見る

この一節から、物語が始まります。この一節を受けて想像します。自分の周りの持ち物に意識があったとしたら、言葉をしゃべったとしたら。ものが意識をもち名前を持ち人格を持つのは、古くからあることでしょうし、誰もが想像することなのでしょう。そんなものが一つあるだけで、物語は生まれます。それが面白いか面白くないか、万人に受けるか、個人的な楽しみなのかは別にして。ぬいぐるみに意志があったら、携帯自身がしゃべりはじめたら。ボールペンが文句を言い始めたら、本が昼寝したら……。想像する範囲はいくらでも広がっていきます。お話をきいてへぇそうなんだで終わるのか、こう考えられるか? こうも想像できるのか? なんて考えるとお話が生まれます。ニュースを聞いて、何を試していて、何に生かすことができるのかを考えると機会が生まれます。本を読んで、感想を書くのか、そこから派生する別な何かを書くのかでも立ち位置が違います。そのときに何を選ぶかはそのとき考えればよいのでしょうね。