スティーヴン・W・ホーキング『ホーキング、宇宙を語る』

ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで (ハヤカワ文庫NF)

ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで (ハヤカワ文庫NF)

私たちは宇宙について何を知っているのか? それをどのようにして知ったのか? 宇宙はどこから来てどこへ行こうとしているのか? 宇宙にはじまりがあるのか、またあるとすれば、それ以前に、どういうことが起こったのか? 時間の本性とは何か? 時間にはいったい終わりがあるのか?
瞳を瞑り想像します。
この天上に広がる世界を、屋根の上、雲の上、大気の上、地球重力の影響が強い範囲を飛び越えると上下の概念も希薄になりはじめます。地球を飛び越え太陽系を越え、光年単位を飛び越えたさらに先を。
そんな想像をしている内側もまた世界です。精密に計算されたかのように構成された体。頭の内側の脳が整理してくれているからこそ、覚えていられるからこそ、あれこれと考え続けている。
科学の視点で物を見ると。ここまでは解る。ここまでは解らない。ここからは想像できる。こんな結果が予想できる。そんな世界が広がっています。証明できないものは観測を続けていきます。測定器の精度はあがっているので、少しずつ見える世界が明確になっています。解らないことが解るようになるって、また解らないことが増えていくって面白いです。