村山由佳『キスまでの距離』

おいしいコーヒーのいれ方 (1) キスまでの距離 (集英社文庫)

おいしいコーヒーのいれ方 (1) キスまでの距離 (集英社文庫)

恋をしたことのある人、恋をしたと思っている人。恋をしている人、恋をしていると思っている人。一つ一つのシチュエーションが心の奥をえぐる、嬉しさも不安も痛みも知っているんだよ。どこまでいっても確信も安心もない、でも瞬間におりてくる幸せもここでしか得られない感情、感激、感動。文章の感動ってこの文面をキーにして胸の奥を開いてくれる、言葉だけで優しく開いてくれる。文章に力を感じる時。想いが深まる、どこまでもどこまでも……小説ではない現実。