恩田陸『不安な童話』

不安な童話 (ノン・ポシェット)

ミステリィと言われれば確かにミステリィ。ホラーと言われてもそうである、作品。色々な事を匂わせつつ、ハッキリさせないホラーの味。自分の想像が最悪のそれをただ恐ろしいだけのそれを描き出してしまった時の怖さは言葉には表し難い。それだけでは終わらせない、ちょっとしたファンタジィの味わいとミステリィのスパイス。初めて読んだのだけどこの感覚はどこかで感じた事があるようなもの、とっても新鮮でどこと無く懐かしい、様々な思いが交差して一作のストーリィは終わりを告げる。