北方謙三『ラグナロク』(2)白の兇器

ラグナロク〈2〉白い兇器 (角川スニーカー文庫)

ラグナロク〈2〉白い兇器 (角川スニーカー文庫)

アクション、アクションまたアクション人外の者を殺める為に生み出された、歴史を越えて生き残った現在の人々の理解の範疇を越える、読み手には科学の力を感じさせる武器の数々。様々に絡み合う、それぞれの想い。それらが交じり合って展開されるド迫力の戦闘シーン、舞台も毎回変わりそこでの特性を生かした戦いが何度となく繰り返される。そしてそれらのシーンも武器《ラグナロク》の視点で語られるおかげであろうか、細かい所までが非常に鮮明でクッキリと良く動く。今回登場した二つの新しい武器《グレイプニル》と《フレースヴェルグ》この二つの描写は読んでいるだけでもカッコイイ。この戦闘シーンを読む為だけでもこの作品を読んで正解だったように思う。