Lewis Carroll『鏡の国のアリス』

鏡の国のアリス (岩波少年文庫)

鏡の国のアリス (岩波少年文庫)

この「鏡の国のアリス」を読むのは初めてだったりする。もし、俺がこの本を幼少期に読んでいたらどう思っただろうか? 何気なく面白おかしく書いているだけのようなシーンにあまりにも辛辣な風刺や作者の思考が内在する気がしてしまう。もし幼少期に読んでいれば、このストーリィのこういう部分は感じ取れなかったのではないだろうか? その分また別な物に深く心動かされたのだろう。単に夢の鏡の国の物語として読んでもそれはそれで十分楽しい、鏡の奥にもう一つの世界が在るって考えるだけでワクワクしてしまう。ファンタジィの王道と言ってもいいような世界なんだけど、だからこそ入りこみやすい。いつ読んでも遅いってことはないのだろう。