谷川流『涼宮ハルヒの分裂』

涼宮ハルヒの分裂 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの分裂 (角川スニーカー文庫)

本当と嘘を決めるのは自分自身。
その境界線は紙一重、何らかのきっかけで裏返ることだってよくある話。
今日外出するのか、しないで部屋でのんびり過ごすのか?
その外出は約束されたものなのか?
たまたまそのときの天気に惹かれたのか?
分からない。
時間軸を少しだけずらして、表現されているような、
とは言え、どちらが先で後かは分からないような、
それでいて上手に連なっているような。
読了感がとても不思議な感覚。
「続く」で終わっているから、1つの挿話に1つの終わりを見せてもらえないから、
この座りの悪さを感じてしまっているのかもしれないけど、それも個人的都合。
ここにはある。
私はここにいる。
こうして信じて、文章を書こうとしている自分がいる。
そんなかいている自分を見ている自分がいて、音楽を聞いている自分がいて。
それぞれが別の軸として存在するとしたら・・・。
こんな感覚なのかな。