『涼宮ハルヒの消失』

涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)

昨日の次に今日がきて、今日の次に明日がくる。
今日は昨日のことを覚えているし、また明日もそう。
当たり前に毎日が続いていることなのかもしれないけど、ものすごく奇跡的なことなのかもしれない。
眠っているときと、目覚めたときの世界が違ったらどう思うだろうか?
その時の違いにすら気がつかないくらいの微妙な変化だったら……。

自分の心の内の大半を占める君がある日突然いなくなる。
周りは君のことすらしらない、
確かに机を並べて座っていたのに、放課後アホなことばかりやっていたのに。

自分から動くことが嫌いな僕に、様々な世界を見せてくれた君。
面倒だなぁって思っている気持ちをいつも口にしてはいたけど、
やっぱり内心は楽しかった。
だからこそ、何が起こるか分からないけど、とりもどそうと思った。

今の世界はそれなりに常識的で
それなりに平穏で楽しいけど、
やっぱり君がいないと始まらない、終わらない。
はちゃめちゃだけど、やっぱりいて欲しい。

「良い」「悪い」を決めるのはいつも自分。
その自分が「良い」を選択した日。
命をかけても失えないものって確かにある。