若木未生『グラスハートexAGE/楽園の涯』

「AGE」

尚が若い読んでて痛々しくなるくらい若い若さゆえの悩みと社会の理不尽さと現実の厳しさを知る16歳自分の好きな事と、したい事と、出来る事の違いがわかる16歳青春小説は好き

「楽園の涯」

俺が知っている数少ない、音を文字で感じる事が出来る作品の一つ若き日の尚・藤谷、彼等が読めるだけでも十分読む価値ある小説十代に読むとまた違った思いがあるだろう小説創り上げるもののかたちをとれない人

「オクターブ」

読んでる間に色々あった。それらが妙に小説とシンクロしていた若さと苦さと楽しさと辛さと、そして言葉に表しきれない言葉名付けたくない名付けられない色何と戦っているのか、敵は何なのか?

「素晴らしい日々」

藤谷ともう一人の天才の話グラスハートに通じる痛さと辛さと鋭さは余すことなく感じることができる。一つの芸術で別の芸術を表現する難しさをやってのける作家俺にとってのそれはいったい何なのか? 当たり前を捨て切れない美しいほど悲しい弱さ

「NEW SONG」

かなりの所でキャラクタに支えられた短編キャラがいなければ、それの説明にいくらか筆がいるだろうし知っている分より入りこんで読める。こんな時にも感じるキャラクタのパワー一コマをとっても奥深いものに感じてしまう。

「GRASS AGE」

グラスハート誕生の話エッセィ風一人称小説ぼかし方の上手さと若さの持つ危うさ。未だ生きていない人は生を求めるために、今日よりも昨日よりも明日よりも不確かで、確かな未来を目指す