太田忠司『僕の殺人』

僕の殺人 (講談社文庫)

僕の殺人 (講談社文庫)

太田忠司殺人三部作のその一今までこの人の作品を何作か読んできたが、今まで読んだ中でもっとも面白かった。これは単なるミステリィではないミステリィテイストは非常に強いが、今の俺には中学生の主人公が自分を探す青春小説で彼の禁じられた恋を描いた恋愛小説に思えた普通にミステリィだけとして読むと密室トリックや動機は使い古しの感が強いのだが、ここに生きる様々なもので色々な人に読んで欲しいくらい面白い作品になっている。